なでしこW杯、開幕まで1カ月を切るも金額と組織枠の関係で放送局決定は難しい 猶本光、まだ「結果」

代表合宿初日、(左から)守屋塔矢選手、長谷川唯選手、猶本光選手(カメラ:小林泰斗)
なでしこジャパンは27日、3大会ぶりの優勝を目指すサッカー女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会(7月20日開幕)に向けた合宿を千葉県内でスタートした。 開幕まで残り1カ月を切っているが、主要国の中で日本だけがテレビ放送局を決めていない。 初選出のMF猶本光(29)=三菱重工浦和=は「国民の注目を集めるテレビ放送を志し、躍進で注目を集めたい」と決意を語った。 猶本の表情は練習中に見せた笑顔ではなかった。 「テレビで放送しないとサッカーに興味のない人は見ないと思う。ぜひやってほしい」と話した。 未定のワールドカップのテレビ放送について問われると、真剣な表情でこう続けた。 「やっぱり結果を残すことが僕らにできることだと思う」と語った。 FIFAのインファンティーノ会長によると、国営放送局からのオファーの中には100万ドル(1億4400万円)から1000万ドル(14億4000万円)の範囲のものもあるとのこと。 しかし大会が近づくにつれ、金額だけでなく組織枠の都合も考慮する必要が出てきた。 民放関係者は「系列局のスポンサーを考えると、(開幕まで)1カ月を切るのは難しい」と話した。 NHKも「対応を検討中」で、具体的な話は聞いていない。 カタールW杯で話題になったABEMA関係者は「現時点でそのような計画は聞いていない」としている。 なでしこの姿がお茶の間に流れるでしょうか? 猶本は今大会に向けて「勝つために全員が同じ方向を向いて団結することが大事」と強調した。 優勝した先輩たちのように勇気と感動を届けたい。 まずはキャンプでチーム力を上げること。 (田中孝則)